「クレジットカード現金化をしてしまったら、自己破産はもうできないのでは?」と不安に感じていませんか?
結論から言うと、クレジットカード現金化をしたからといって、必ず自己破産できなくなるわけではありません。
ただし、現金化はカード会社の規約違反にあたるうえ、状況によっては裁判所から問題視され、免責に影響する可能性があります。
本記事では、クレジットカード現金化と自己破産の関係について、自己破産できないと言われる理由を解説するとともに、過去に実際に免責が認められたケースまで紹介します。
20年以上決済関連メディアの企画・運営に携わり、クレジットカード・後払い現金化などの資金調達方法について継続的に調査・検証を行っている。
自身も若い頃に現金化を利用した経験があり、利用者の不安や疑問を解消することを目的に、実体験と業界情報をもとにした記事監修を行う。
クレジットカード現金化とは?
そもそもクレジットカード現金化とは、ショッピング枠を利用して商品を購入し、その商品を売却することで現金を得る行為を指します。
本来、クレジットカードは「商品やサービスの購入」を目的として利用するものですが、現金化は換金目的で利用するため、カード会社の利用規約では原則禁止されている行為です。
代表的な方法としては、購入した商品を金券ショップや買取業者で売却する方法のほか、キャッシュバック形式で現金を受け取る手法などがあります。
いずれの方法も、カード会社からは不正利用と判断される可能性があり、発覚した場合には利用停止・強制解約・残債の一括請求といったペナルティが科されるリスクがあります。
そのため、クレジットカード現金化は仕組みを理解したうえで、リスクを十分に把握しておくことが重要です。
クレジットカード現金化をすると自己破産できないって本当?
結論から言うと、クレジットカード現金化をした場合でも自己破産が完全にできなくなるわけではありません。
ただし、通常よりも不利に働く可能性がある点には注意が必要です。
クレジットカード現金化はカード会社の利用規約に違反する行為であり、裁判所から「免責不許可事由」に該当すると判断されるケースがあります。
免責不許可事由とは、自己破産において借金の免除(免責)を認めない原因となる行為のことで、浪費やギャンブル、不正な借入などが該当します。
現金化も換金目的でのカード利用と見なされるため、不正利用や債務の不当な増加と判断される可能性があるのです。
また、クレジットカード現金化をしている場合、破産手続きは「管財事件」として扱われる可能性が高くなります。
管財事件になると、破産管財人が選任されて詳細な調査が行われるため、手続きが長期化し、費用も増える傾向があります。
このように、自己破産自体は可能でも、現金化の事実があることで手続きが厳しくなる・負担が増える可能性があるという点を理解しておきましょう。
クレジットカード現金化をしても自己破産できるケースとは
クレジットカード現金化は「免責不許可事由」に該当する可能性がある行為ですが、全てのケースで自己破産が認められないわけではありません。
実際には「裁量免責」と呼ばれる制度があり、本来であれば免責が認められないケースでも、事情を考慮して裁判所が例外的に免責を許可することがあります。
例えば、生活費の不足を補うためにやむを得ず現金化を行っていた場合や、現在は反省して誠実に手続きへ協力している場合などは、裁量免責が認められる可能性があります。
一方で、浪費目的での現金化を繰り返していた場合や、事実を隠す・虚偽の申告をするなど不誠実な対応が見られる場合は、免責が認められないリスクが高くなります。
つまり、クレジットカード現金化の有無だけで判断されるのではなく、利用の背景やその後の対応姿勢が重要になるという点を理解しておきましょう。
多額のクレジットカード現金化があったものの免責を獲得した事例
クレジットカード現金化は原則として「免責不許可事由」に該当するため、自己破産が認められない可能性があると解説しました。
しかし実際には、現金化の事実があっても免責が認められたケースも存在します。
ここでは、実際の事例をもとに「どのような条件で免責が認められたのか」を解説します。
現金化行為のほうが借金の返済に役立った
| 事例概要 | |
| 自己破産した人物 | 20代女性 |
| 借金総額 | 650万円 |
| 月々返済額 | 15万円 |
| 借入先 | 8社 |
| 借金期間 | 約5年 |
この方は、クレジットカードのショッピング枠を利用して商品を購入し、それを売却して現金化する、いわゆる「換金行為」を行っていました。
そのため、自己破産が認められるかどうかが大きな争点となっていました。
依頼前の状況
借金の返済に困り、自己破産をしたいというご相談でした。この方は、クレジットカード枠のショッピング枠で品物を購入し、その品物を売却することで現金に換え、返済に充てるという「換金行為」を行っていたため、自己破産が認められるかが問題となりました。
引用:ベンナビ債務整理
このように、現金化を行っていた場合は、通常であれば免責が認められない可能性が高い状況です。
対応と結果(なぜ免責が認められたのか)
換金行為は免責不許可事由に該当し、原則として自己破産は認められません。
本件では、消費者金融等から借入れをして借金の返済に充てるよりも、むしろ換金行為のほうが借金の返済に役立っていたことを裁判所に説明したことで、比較的手続きがスムーズに終わる同時廃止事件での免責許可を得ることができました。
引用:ベンナビ債務整理
この事例のポイントは、現金化の目的が「浪費」ではなく「返済のため」だったため、状況を正直に説明し、裁判所の理解を得られたのです。
結果として「同時廃止事件」として処理され、免責が許可されたという事例でした。
このように、クレジットカード現金化を行っていた場合でも、必ずしも自己破産が認められないわけではありません。
特に「やむを得ない事情」「返済のための行為」「反省の姿勢」などが認められれば、裁判所の裁量によって免責が許可されるケースもあります。
ただし、全てのケースで同じ結果になるわけではなく、内容次第では免責が認められない可能性も十分にあります。
そのため、現金化をしてしまった場合は自己判断せず、弁護士などの専門家に相談した上で適切に手続きを進めることが重要です。
クレジットカード現金化で自己破産ができなくなるわけではないが、圧倒的に不利
クレジットカード現金化は、カード会社の規約違反であり、自己破産においても「免責不許可事由」に該当する可能性があるリスクの高い行為です。
実際に現金化を行っていると、手続きが厳しくなったり、管財事件として扱われるなど負担が増えるケースもあります。
ただし、現金化をしたからといって必ずしも自己破産ができなくなるわけではありません。
本記事で解説したように、事情や状況によっては裁量免責が認められる可能性もあり、実際に免責を獲得した事例も存在します。
重要なのは、現金化の事実を隠さず、正直に申告したうえで誠実に手続きを進めることです。
隠した場合はかえって心証が悪くなり、免責が認められないリスクが高まります。
借金の返済が難しい場合は、無理に現金化を続けるのではなく、弁護士や司法書士などの専門家に相談し、債務整理を検討することが最も安全な選択です。


